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1988年、ブリッジプレート小さなメイプルに

1988年、マーティンファンの声にこたえてか、Martin社自身の音質改善の研究成果なのか、ブリッジプレートが小さなメイプルに戻ります。
それまでのブリッジプレートは大き目のローズウッド。
ブリッジプレートは弦振動を最初に受ける場所であり、ギターのトップを補強するために大事な部分で、各メーカーが何度か変更をしている部部でもあります。
ギブソン者でもこのブリッジプレートが弱いという問題を解決するためにラミネイトのメイプルに変更をするという失敗を経験しています。合板で強度をアップさせたGibsonのブリッジプレートは頑丈すぎてトップそのものから剥がれるような欠点があり、すぐに修正されました。マーティンギターでも1968年にブリッジプレートをローズウッドに変更しましたが、サイズが大きくなったために音質がややこもりがちになってしまいました。音がスムーズに前に出る小さなメイプル材の採用は音に対しては良い変更です。逆にタイトなサウンドを求めるならば、この68年から88年までのローズブリッジプレートはいいかも知れません。ミディアムかヘビーゲージでガンガン弾きこんであげないと音が鳴ってくるまで非常に時間がかかりますが、鳴ってきたら力強さは秀逸です。(なかなかそこまで育てきれる人は少ないでしょうけど)
1988年、マーティンギターD-28はバックブレースの3番目と4番目が高くなりましたが音への影響は少ないです。

1990年代初期のMartin D-28

1992年にマーティンギターD-28は、ネックがクロスリンク・フィニッシュになります。ネックは敏感な手のひらが触れる演奏性に大事な部分。外観の高級感という面ではグロスフィニッシュに劣るという声がありますが、適度な摩擦がかかるので快適な演奏性を期待できます。、ネックがクロスリンク・フィニッシュの方がメンテナンスも比較的容易です。他には1992年にペグがシャーラーからゴトー製のもになります。とはいってもペグはしょっちゅう変わりますけど。

1991年にはブリッジピンホールの切れ込みが無くなります。賛否両論あるブリッジの切れ込みですが、、復刻されたゴールデンエラでは切れ込みがあったりしますからほんのわずかな音への影響はあると考えます。弦の振動がピンにより伝わるか、ブリッジに伝わるか、どちらかといえばトップに密着しているブリッジ側に伝わるほうが音質面も向上しそうな気がしますね。

1990
ネックの形状はロー・プロファイル標準になり、薄く握りやすいネックになります。
ナットがミカルタからコリアンに。もちが良くなめらかなコリアンが採用されました。

1990年代前半のD-28は中古品として購入すると、まだギターが新品の時と同じようにまだ新しい音の感触が残っています。高音部が明るく、さわやかさがあり、しかしながら弾き込まれているD-28ですと、音がこなれて安定し、バランスがよくなった感じもあって使いやすいギターに鳴ってます。なにより価格が高騰しているわけでもなく、値段が優しいのがうれしい。
後に採用されるネックブロックやセレクトハードウッドのネック、ヘッドの3ピース…これらが気になる方にはお手ごろな年代のD-28と言えるでしょうね。
1989年にMTVアンプラグドが放送を開始し、世界中でアコースティックギターへの関心高まった時期でもあり、生産台数も年間生産本数は1000本近いので比較的市場にも多く出回っています。
80年代後半のものよりもブリッジプレートが小さく振動を妨げないのでいいですよね。

1994年製Martin D-28の生産台数

1994年製Martin D-28の生産台数は通常のD-28が1639台、ヘリングボーンのHD-28は1792台と、前年と比べても順調に生産台数を伸ばしています。
この1994年、マーティンギターはいくつかの仕様変更をしています。
ペグヘッドロゴ金箔になり、ナットの取り付け角度が変わります。音には影響がない変更ですが、ナット底面がそれまでヘッドに対して平行だったのがネック面に対して平行になります。接着面面に角度をつけるめんどうが減り、作業工程が簡単になったようです。
音に影響のない変更ですから気にすることはないでしょう。

もうひとつ、アコースティックギターの雄、D-28の演奏性向上のため、に行われた事があります。それはネックセット角度の変更です。
それまでのD-28などのマーティンギターのネックは14フレットからの起き上がりというトラブルがありました。このトラブルの防止のため、ネックセット角度が変わりました。
アジャスタブルロッドが導入されたギターには効き目が高まるという利点もあります。トップ板の延長線とナットで3ミリの高低差がつけられました。

1996年、ネックブロック形状変更

マーティンのD-28をはじめとするアコースティックギターの1996年の変更点は、ネックブロックの形状変更があげられます。
それまで悩まされていたネックの起き上がりトラブルへの対処なのですが、指板裏にブロック材が入りネックの起き上がりを防ぐ構造に変わりました。
弦の張力で引っ張られるジョイント部分は、それ以前のモデルではネック起きが多く、演奏者にも、マーティン社にもうれしくないトラブルがありました。
そこでネックブロックを導入することになるのですが、ネックからボディへ振動が伝わる際、このネックブロックがあると、たしかに強度面ではよくても、振動効率が悪くなると考えられます。

ここに苦言を呈すかたも見受けられますが、そのかたがたは毎日弦を緩めましょう。弦は張りっぱなし、でも強度は高めたくない、というのはダダッコな気がしてしょうがない・・・と、自分を責めてみます。
わたしも選べるならばネックブロックはなしにしたいなあ。
チューニングなんか時間がかかるものでもないし、毎日緩めるくらい、何てことないっすよねえ。

それだけでネック起きが防げるのかは疑問ですが・・・

1996年以前のギターはネックが少しおきやすい!
と、いうのは大事なポイントです。
音をとるか、強度をとるか、大命題ですね!!

ちなみに1995年には指板が黒いものから明るいストライプド・エボニーに変更されてます。

ギターのピッチ

1998年、これを書いているのは2008年ですから10年たったアコースティックギター。ちゃんと弾き込んでいればかなりなってきているはずの年代に当たりますね。音がこなれてきてボディの鳴りも出てきている年代。
吉川忠英さんの日本一鳴るというギブソンJ-50もガンガン弾いても、鳴ってくるのには時間がかかったといいますから、このくらいの時間は必要なのかもしれませんね。
逆に言うと10年間、音を育てる楽しみを味わえる、さらにその先もまだまだ育っていくという、面白い時間でもあるんですが、さて1998年はというと・・・

Martin社はより進化の方向に仕様変更をしています。
どうしてもアコギの場合はピッチを正確にするのが難しい楽器ですが、弦長を調整し、ピッチを正確にするために、サドルの形状を変更しました。具体的には1.2弦を長めの弦長にするために弦が乗る部分を下腹部側に下げ、逆に3.4.5弦を短めにし、6弦をできるだけ長くするような形にしています。

ちうことで1998年より前のMartinはパーツの取替えをしていないオリジナルのものならば今のものよりピッチが甘い、ということになりますね。

そしてこれは音には関係がないですが、前年1997年にはネックブロックへの焼印がレーザー彫刻にかわります。マーチン筆記体ロゴつくようになるのはここからです。注目したいのはこのレーザー彫刻によって確実に生産効率は上がっているんだろうなあという点。
器械の導入もなされているはずで、一定の品質!という命題には以前より答えることが出来そうな気がしますね。
そんなことないかなあ。

D-28、2004年にサドル・ナットが牛骨に

2004年、D−28の指板とブリッジの材質が、再度ブラック・エボニーからストライプド・エボニーに変更されました。
再度、というのはこのエボニー材、何度も変更されているんですね。音を優先して考えるならどちらでもいいんですけど。

まあ見た目の大事ですから黒く塗った塗装がはげちゃった!よりは元の材が真っ黒のほうがいいっすねえ。

さてMartinの2004年の仕様変更は、そこまでシビアに考えなくてもいいかな?と思える変更です。

弦が唯一触れている場所、ナット、サドルの材質が変わりました。

これは音にとっては大事ですよー。
ミカルタだったナット・サドルが牛骨になりました。
牛骨はクラシックギターなどのサドル・ナットには多く使用される材で、音質にもボリューム感があります。

サドル・ナットが牛骨になることによって、音質もそれ以前のマーチンのミカルタやコリアンを使用されている年代のギターに比べると、だいぶ改善しました。
この2004年は進歩の方向への変更ですね。

ただ、2004年以前のギターであっても楽器屋さんに持っていけばサドル・ナットは交換できますし、気にすることないかなあと思ってます。
(ちなみに象牙って高いけど、削るとくさいし、大してならないよねえ。牛骨のほうが好きです。)

さらにさかのぼって2000年の仕様ですが、D−28の指板・ブリッジの材質をストライプド・エボニーからブラック・エボニーに戻す。となっています。このあたりにも材の供給不足という悩みが垣間見えます。

2005年、セレクトハードウッドに

セレクトハードウッド!のおはなし。木には木目があります。そんなの知ってるよってわけですが、まっすぐな木目が音をロスすることなくストレートに伝えるわけです。とりわけギターのトップやネックヘッド部分にはまっすぐな木目のアコースティックギターが多いと思います。木目が音の通り道だと考えたら、やはり継ぎ目が泣くまっすぐなもののほうが好まれます。

しかし、Martinでは2005年、材の供給不足によりある部分の変更を余儀なくされ、これは2008年現在も続いています。これはD-28だけでなく、Martinのアコースティックギターのほとんどにいえる出来事でマーティンフリークはショックを隠せない変更でした。
2005年、D-28をはじめとするMartin Guitarではヘッドプレートが3ピースになりました。
ヘッドの幅ほどの太い材が取れなくなったことが原因で、ヘッドの両サイドを見るとつぎはぎしているのがわかります。違う材をあわせているということはヘッドでの音の振動効率というのはおちていると考えられます。トップほどではないにしろ、細かいスペックにこだわるマーチンフリークにはショックな変更です。

さらに大きな出来事としてネック材が「Genuine Mahogany」から「Select Hardwood」(セレクトハードウッド)に変更されました。

セレクトハードウッドになった理由も同じで硬くて丈夫な、しかも過去しやすいマホガニー材がなくなりつつある現状があげられます。セレクトハードウッドという表記は、マホガニー以外も使うかもしれないけど、どれを使っても「強度の十分な材」だよと若干オブラートにくるんだ言い方ですねえ。

セレクトハードウッドへの変更は、近い将来、マホガニーはギターのネック材として使えなくなってしまうのか?と不安を感じる方も多い変更でした。
個人的には密度のないスカスカマホガニーを無理くり使うよりは、セレクトハードウッドへの変更は、真摯な態度だし、サウンド品質も保てると思うのですがねえ。

というわけで2005年より前に生産されたD-28は最新のものよりもネックイの音の伝達効率がほんの少し落ち、人間の耳ではわからないレベルで音量も落ちていそうだけど、アジャスタブルロッドによる調整のしやすさや、ピッチ補正という点では進化しているなあ。と、いった印象です。ギターは楽器ですから音量よりも音色の方がはるかに大事!許してあげたいなあ。

25.4インチ(645.2mm)のスケール

25.4インチ(645.2mm)のスケールとエボニー指板。
これはもちろんD-28をはじめとした多くのMartinのギターに共通のスペックです。
エボニー材というのは非常に硬く密度が高く、水に沈むほどの重さで、指板に使うと音がしまります。インディアンローズウッド材は音が拡散する傾向にあるため、反対の性質を持つエボニー指板は相性がいいそうです。実際D-28のサウンドは1音、1音の存在感がありますが、エボニーの効果ともいえそうです。

25.4インチ(645.2mm)のスケールは簡単に言えば長いネック。スケールが長いほど弦のテンションはあがるため、このロングスケールの25.4インチ(645.2mm)は、音の遠達性や力強さに一役買っています。
同じくアメリカン・アコースティックギターの2大ブランドとして有名なGibsonの独自のサウンドでファンの多い楽器ですが、ギブソンの場合ほJ-45やハミングバードといった多くの人気モデルではスケールがもう少し短い。そのためマーティンほどの単音の力強さやサスティンがなく、それらのサウンドの要素を好むブルーグラスをはじめとした音楽には受け入れられなかったようです。
(逆に1音1音が素朴な分、ストロークでのアタック音やまとまりはGibsonの法があり、ブルースやロックシンガーなどには愛用者が多いですね。)
現に過去にマーティンに果敢に挑戦したギブソンのドレッドノートシェイプのモデルはそのスケールの違いにより、シェアの獲得がならなかった事例があります。

スケールともう一つの要素、幅は動でしょう?
握り心地に左右する1弦側の幅、ナット幅は、1 11/16インチ(42.9mm)でこれまた王道となっています!

以上がざっと、特に音に与える影響が大きいとされるD-28の2008
年のスペックです。ここからはようやく時代をさかのぼって各時代のスペックに迫ってみましょう。

D-28のトップとサイド&バック材

2008年、D-28。要するに最新の新品ピンピンマーティンの仕様のお話ですが、まだまだ続きそうです。
さて、トップのスプルース材は丈夫な材ではあるものの、それ単体では弦のテンションに耐え切れるわけではありません。弦の張力は、ライトゲージを張ったギターをチューニングした状態で約70Kの力が加わっています。
この力に耐えるためにごく初期のマーティンが開発したのがXブレーシング。表板の裏側に貼り付けられた木材です。これによってトップを薄くしても強度を補強でき、さらに音色コントロールもブレイシングの配置によって可能になるという優れものです。
この、Xブレイシングも、歴史の中でその形状、厚み、位置などが少しずつ変化してきています。
2008年のD-28では「Standard 5/16」と呼ばれる配置と幅になっています。この「Standard 5/16」が普通のマーティンD-28なんだなあと思っておけば今のところいいでしょう。

続いてサイドとバックの材ですが、ここにはインディアン・ローズウッドが使われています。重厚な引き締まった、サスティンある低音を生み出すインディアン・ローズウッドは現在のマーティンギターのほとんどに使われている材です。
やはり個体差が少なく、調達もしやすく、木目も美しい、さらに硬く丈夫なインディアン・ローズウッドは弾き込むほどジワジワ音が育っていきます。

続いてネックですが、Martin社のカタログを見ると「Select Hardwood」と表記されています。これはなにかと答えたら・・・マホガニー、もしくはシダー系の硬い硬い木、とうことになります。密度が高く強靭な材を使用したネックはしっかりとロスなく音を伝達させます。かといって強靭にしたいがために太すぎても弾き辛いわけで、ネックのシェイプはLow Profile(ロ・プロファイル)という多くの方が弾き易いと感じる厚みになっています。

D-28のシトカ・スプルース

今回はシトカ・スプルースの話題に触れてみる、2008年製のD-28の続きです。
マーティンを代表するモデルとして世界中のプロミュージシャンから愛され続けているアコースティック・ギター、D-28。

基本的な構造は発表当時とほとんど変わっていないように見えて、知れば知るほど大きな変化に思えてきて面白いんです。

2008年製D-28は、(他のモデルにもいえますが、)高音部が明るいサウンドの傾向があるように思えます。

パワフルな低音と、バランスの良い和音の響きはそのままにあらゆるジャンルの楽曲に寄り添ってくれるアコースティックギターですね。
Martin社が提示する定価は\372,750円。

これを高いと見るか安いと見るか・・・一生使える道具として考えるなら安い!といえるんじゃないでしょうか?

前回、書いてたD-28のTOPには単板のシトカ・スプルースが使われています。シトカ・スプルースは材による品質のばらつきが少なく丈夫で振動効率の高いシトカ・スプルースは他のメーカーのアコギを見ても多くのギターに使われている材ですね。

D-28の場合シトカ・スプルースは木目の詰まったものや、ブリッジのセンター付近が詰まっていて外側に行くほど広がっているものがよくみかけるシトカ・スプルースです。

ちなみにマーティンでの材選びの基準は、アコギ業界の王様らしく、非常にシビアで、1から8までのグレードが付けられているものの、Martinでのグレード1でさえ、他のメーカーのトップ材とはランクが違ったりします。
スタンダードのD-28に使用されシトカ・スプルースのるグレードは3か4くらいだと予想されています。

D-28 トップ材と音

さて、2008年製のマーティンD-28の仕様を見てみましょう。
数多くあるモデルの中のスタンダードシリーズ。その中心に位置するギターがD-28。

ドレッドノートと呼ばれる大きなボディは豊かな低音を生み出し、日本の国産アコースティックギターにも多大な影響を与え、コピーモデルを生み出しました。この大きなボディとネックのジョイントですが、

Standardシリーズのトップ板とネックの接合はマーチン社伝統の手工によるダブテイル(蟻溝)ジョイント。接着剤をつけない状態でネックを持って振り回しても外れないほど強力にピッタリと接続されたダブテイルは、現在の一流といわれるギタールシアも採用している方が多い伝統的なネックジョイント方法。
これにより弦で怒った振動はネックからボディへ、ジョイント部分で減衰することなくボディトップに伝達することが出来ます。さらに長年使って修理、リペアが必要になった際にもネックの取り外しがしやすく、優れた方法です。

次にD-28の表板の仕上がりはグロスラッカーフィニッシュで、表面の振動を妨げないよう、極力薄く仕上げてあります。
トップの振動はとっても大事な要素で、ギブソンのマスタールシアー、レン・ファーガソンさんなどはギターの音はトップをどのように振動させるかで90%決まる!とすらいっています。
ジェイムステイラーなどは演奏中トップを手のひらで押さえることによってギターのサウンドボリュームを調整してますねえ。

というわけで全てのギターの基準となるD-28のトップもまた薄く、振動しやすく、作られているのですが、1931年の発表以来、徐々に、わずかにですがとっの厚みは変わってきています。
70年以上のれきしのあるアコギですから、その途中にトップわれが多発したり、強度的に問題が発生することもおおかったわけです。
強いテンションに耐える丈夫なギターを作れば、問題はおきにくいけれど振動しにくくなる・・・そんあジレンマの中、2008年のD-28は過去史上最高にメンテナンスがしやすく、弾きやすく、それでいてD-28への期待を裏切らないギターだと思います。(もちろんビンテージマニアのかたはおいときますが…)

マーティンD-28 2008年

マーティン社175周年にあたる2008年。Martin D-28の新品販売価格は某マーティンギター総代理店では260,925円
毎月7000本前後ものギターを製作するトップメーカーに成長したMartin社ではさすがに職人による手作業だけでは生産が追いつくわけがありません。
工場ではコンピュータ制御がなされ、随所に最新のマシンやロボットが導入されているようです。
もちろん機械化できない部分では伝統的な手作業と融合し、コストパフォーマンスの向上に務めています。
塗料、化学薬品などから社員の健康を守る器械の導入は大いに賛成です。
なにせ大量に生産し、なおかつトップブランドへの期待にこたえなくてはいけないわけですから、職人の腕によって品質が川ってはいけないわけですね。
2008年製のマーティンギターのプレイアビリティーははっきりいって高いです。アジャスタブルロッドは順反りにも逆反りにも対応したタイプになっているし、現行も弾きやすい高さに調整されて出荷されてるし、ピッチも正確になってます。

D-28でいえば5本、6本並べて試奏しても、どれも大きな差がなく、低音のしまりといい、ボリュームといい、繊細さといいクオリティコントロールがきっちりされています。

これら品質の向上に役立っているのがプレックマシンの導入。
Martinでは完成したギターに実際に弦を張ったのと同じテンションをネックとトップにかけトラスロッドの調整を行うプレックマシンを導入しています。
プレックマシンでテンションをかけたギターの指板をスキャンしてコンピュータ解析し、理想的なフレッティングやブリッジサドルの調整や仕上げを行っているそうです。
だからこそ一定の弦高をたもつことができるんですねえ。

マーティンでは4台このプレックマシンを使用していますが、他のメーカーではみられないそうです。

さらには塗装した後に行うパフがけ作業もロボットのアームがギターを掴んで持ち上げ人間がやるように磨きあげる優れもの。

隔離されたブースで行うパフがけは有害な粉塵を吸わずに済む便利物で、自然に優しく効率もよく、という理想的な製作工程だと思います。小さな企業じゃあ出来そうにないですね。
ちなみにパフがけは手作業でも行いますが、作業中も排気機構が優れているので、マスクなしでも作業できる環境。

薄く薄く仕上げるトップの塗装も機械化されており、とどめに驚いたことに音響、音質をチェックするテストルームまであるそうです。
パソコンやケイクウォークで細かくサウンドをアナライズし、品質の安定が可能にしているそう。
厳格なチェックはまだまだあり、工場の一角に配備されたクオリティコントロールチームでは木材やパーツのチェックや完成品のチェックを怠らないそうです。

職人による手作業ってなんだかよさそうだけど、数値に表せるものや正確さというてんではやはりコンピュータの力には及ばないと思いますけどいかがでしょうか?

Martin D-28考察

D-28。全てのアコースティックギターの原点といわれるMartinのD-28は今も昔もアコースティックギターを演奏するものにとって憧れの存在。若いストリートシンガーも、70年代のフォークブームに熱狂した世代も、ブルーグラスを愛するミュージシャンも、マーティンのニッパチをこよなく愛するミュージシャンは数え切れない。

アコースティックギターの歴史そのものとさえいえるマーティンは、1833年、ニューヨークにルシアーショップを構え、常にトップブランドとして君臨し続けています。
マーティン社は2008年で創業175周年にあたり、世界一のアコースティックギターメーカーに成長したMartin社は戦前にやっていたような伝統的な手作業を継承しつつも、常に革新的な技術やアイディアを取り入れています。

現在のマーティンのラインナップはD-28をはじめとするスタンダード・ラインを基本に、リミテッドエディション、スペシャル・エディション、カスタムモデル、アーティスト・シグネチャー、ビンデージシリーズなど多岐に渡り、マーティンを知れば知るほどその奥深さには魅了されます。
かならずといっていいほど、新品の音、ビンテージの音、何年代の音は・・・といった具合に、常にMartinファン、D-28ファンの間で話題になるのはそのときそのときの仕様や持っているサウンド。
この時代こそ低音が大きく、強いピッキングにも耐え、バランスがよく高音のサスティンも豊かで・・・D-28をはじめとするマーティンのギターを知ることでアコースティックギターとは?
の謎が、最も自分に合うギターとは?
という疑問が解ける気がします。

そこでマーティンD-28の仕様を現在の仕様からさかのぼって、長い歴史の中で動変わってきたのか?各時代の音はどういうものなのかさぐってみたいと思います。
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